味わったことがある人も無い人も、高級食材としてその名を知らないひとはいないであろう、光り輝く黒い真珠キャビア。そもそもなぜキャビアは高級なのでしょうか?日本でも期待が高まる養殖キャビアについて見ていきましょう。
1.美食家が愛するキャビアの味
チョウザメというシーラカンスの仲間の、古代魚の卵を塩漬けにしてつくられるキャビア。魚卵独特の海の豊かな香りと塩味が絶妙の塩梅で、古くより美食家たちを唸らせてきました。キャビアは前菜としてカナッペや野菜に、さらにパスタや魚料理に添えられます。
キャビアと一緒にお酒を飲みたいなら、おすすめはウォッカ。ウォッカという言葉はロシア語が由来で、ロシア産のキャビアは最高といわれるだけありそれぞれの相性も抜群です。また、キャビアが魚卵ということから、酒の肴としていただくなら日本酒との相性も良いといわれています。キャビアの風味に舌鼓を打ちつつ、お酒も一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
2.キャビアが高級な理由とは
高級食材として知られるキャビアですが、なぜそれほど高級なのでしょうか。庶民にはなかなか手を出せない価格には、きちんと理由があります。
まず、キャビアが採れるチョウザメの個体数が激減し、絶滅危惧種になっていることが挙げられます。もともとキャビアは生産数が少なく、ヨーロッパでは重宝されてきました。カスピ海沿岸地域で世界に流通する約9割のチョウザメ漁が行われていましたが、環境破壊、個体数現象による規制や、その規制によってさらに希少価値が上がったことによる密漁が繰り返され、1990年代にはチョウザメの数は1/4にまで減少しました。そこで、現在流通するキャビアは養殖物が一般的となっています。
研究や技術進歩によってキャビア養殖が可能になった今日ですが、養殖キャビアも天然物と同様に超高級品。その理由は、チョウザメは約8年以上飼育しないとキャビアを採ることができないから。キャビア採取までの飼育年数が長いためコストも莫大に必要で、その分価格が上昇してしまうのです。
3.期待が高まる日本の養殖キャビア
世界各地でキャビアの養殖が盛んになっていますが、日本の養殖キャビアにも熱視線が注がれています。宮崎県や和歌山県などでも取り組まれているチョウザメ飼育に加え、2015年には愛媛県産のキャビアが初めて出荷されました。愛媛県で2008年よりチョウザメの飼育が始まってから、実に7年の歳月の末実を結んだキャビアです。
また、2015年には経済産業省より発表された、国内産キャビアが輸出解禁になったというニュースが話題を呼んでいます。日本の技術を駆使した、天然物に負けないフレッシュな味わいが世界から評判を得るのも、そう遠くない未来でしょう。
4.まとめ
キャビアが高級な理由と、日本の養殖キャビアについてご紹介しましたがいかがでしたか?海外産の養殖キャビアよりも、日本のキャビアは加工技術によって塩分濃度が少なく食べやすいともいわれています。機会があればぜひ堪能してみてはいかがでしょうか!
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