チョウザメの魚卵で超高級食材として名高いキャビア。ロシアのリッチなお土産としてもキャビアはランクインしていますが、実はロシア語でキャビアは「いくら」を指す言葉ってご存知でしたか?探してみると意外なロシア語が語源になった言葉もあわせてご紹介します!
1.ロシア語を使う国
ロシアは1991年の旧ソ連崩壊によって15ヵ国に分離するまで、実に多くの民族を有する巨大国家でした。とはいえ、現在でも日本の約45倍の国土を持つ世界最大の国です。
1917年から1991年まで旧ソ連に含まれていた15ヵ国の国では、当時学校でロシア語は必修科目。母語に次ぐ第二言語として話されていました。具体的に現在の国名で挙げると、ロシア、カザフスタン、ベラルーシ、キルギス、ウクライナ、ウズベキスタン、アゼルバイジャン、タジキスタン、トルクメニスタン、グルジア、モルドバ、リトアニア、アルメニア、ラトビア、エストニア。
またこれらの国のなかでは、ロシア語がステータスとして見直されつつある国も。ビジネスシーンなどでロシア語が話せることでチャンスが広がるため、ロシア語の学習に力を入れる人も多いようです。
2.ロシア語でキャビアは「いくら」だった!
ロシア語で「いくら」と発音するとキャビアを指すって知ってましたでしょうか?正確に説明すると、キャビアは「イクラ・チョールナヤ」=黒いキャビアという意味になります。ロシア語で「いくら」とは、魚卵全般を指しているのです。
日本にいくらという言葉が伝わったのは、諸説あるものの1904年から1905年にかけて勃発した日露戦争がきっかけとされています。それまで日本では塩漬けにした鮭の魚卵を食べる習慣がありませんでした。日露戦争で出兵したロシア兵がいくらをキャビアの代わりとして食べていたのを見て、日本にも食べ方が伝わったのだそうです。また、昭和初期頃まで日本でキャビアとされていたのは、現在のいくらだったという説もあります。
3.ロシア語が語源となっている言葉たち
いくらの他にも実はロシア語が語源となっている言葉はまだまだあるんです。
■インテリ
日本のインテリのイメージは、雑学含め知識が豊富で若干嫌味のあるイメージですね。ロシア語のインテリは社会に対して鋭い考察力と知識のある人を指しています。
■ノルマ
ロシア人にとっても日本人にとってもできれば聞きたくないノルマという言葉。労働の基準量という意味は同じで、残念ながらロシアから正しく輸入されてしまった言葉です。
■アジト
マフィアのアジトに踏み入る、など日本語では犯罪の意味合いを持ちますが、ロシア語では宣伝拠点という意味が本来の意味でした。
■コンビナート
石油コンビナートなど学校で一度は習うこちらの言葉は、製造業などにおいて生産効率を高めるために一ヵ所に集中して工場などを設置した場所を表します。もともと旧ソ連で実施された画期的な生産体制でした。
■ウォッカ
ロシア人=ウォッカを飲んでいるイメージが強い方も多いのではないでしょうか。ウォッカはロシア由来の言葉です。
4.まとめ
いくら=キャビアという意外なロシア語の由来から、他にもロシア語から定着した言葉をご紹介しましたが、いかがでしでしょうか?近くて遠いくにロシアですが、歴史とともに紐解いてみると意外な共通語があるんですね。
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